妊活、体質改善!!〜高プロラクチン血症の原因、自律神経を整えよう〜
不妊症・妊活で悩む方の多くに当てはまる体質が4つあります。
今回はそのうちのひとつ、自律神経の乱れについてお話しします。
自律神経の乱れが不妊を招く
自律神経が不妊に繋がる理由とは?
自律神経が乱れ、
交感神経が過緊張になることで続発性高プロラクチン血症という状態になります。
「プロラクチン」は、脳の下垂体から分泌される成長ホルモンの一種です。
プロラクチンは乳汁分泌ホルモンと呼ばれ、母乳を作るホルモンです。
授乳期間中に妊娠すると、体への負担が大きくなってしまうため、プロラクチンは乳汁を作ると同時に妊娠しにくい体になるように働きます。
どうゆうことかというと・・・
プロラクチン値が高くなることで、卵巣からの女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が抑制されてしまうのです。
すると卵胞は育たなくなり、排卵も月経も起こらないようにコントロールされてしまうのです。
他にも妊娠に関係なく、乳房の腫大・乳汁漏出(乳汁の分泌)といった症状があらわれることがあります。
男性でも影響があります。
プロラクチンは男性でも分泌され、男性の場合は性欲低下や勃起障害が起きることがあります。
参考:ニューロンの興奮性とチャネルの調節におけるプロラクチン受容体
どうして自律神経が乱れると高プロラクチン血症になるの?
ここでポイントになるのは甲状腺ホルモンです。
甲状腺ホルモンは簡単に言うと、糖質・脂質・タンパク質などのエネルギー源を代謝してエネルギーを作り出せー!という活動を起こすためのホルモンです。
自律神経が乱れて、交感神経優位になると常にエネルギーが必要な状態が続きます。
甲状腺は常にフル稼働しなければなりません。
しかし、甲状腺は自己判断で勝手に働くことはできないのです。
上からの指令が必要なのです。
その指令を出すのが脳下垂体で、甲状腺刺激ホルモン(TSH)というホルモンを出して、甲状腺に働けー!という指示を与えます。
それを受けて甲状腺は、エネルギーを作る工場であるミトコンドリアにエネルギーを作る指示を出します。
社長=脳下垂体:『甲状腺、エネルギー足りなくなってるよ!作って!!』
工場長=甲状腺:『社長、わかりました!工場フル稼働します!!おーい!ミトコンドリア!エネルギー作りまくれー!!』
作業員=ミトコンドリア:『わかりました!寝ずに働きます!!!』
といった感じです。
しかし、この社長、ちょっとアレなんです。
困ったことに甲状腺だけに指令を出せないのです。
なぜか甲状腺刺激ホルモンと一緒にプロラクチンも出してしまうのです!
『甲状腺、働けー!』
『あ、乳汁も一緒に作っといて!今妊娠したら大変だから卵胞もちょっとおとなしくしててね!』
みたいな指示を出してしまうのですね汗
生体の反応ですから、めちゃくちゃ活動しなきゃいけない時期に妊娠したら大変だからって起きる反応なのでしょうかね・・・?
これが自律神経の乱れから高プロラクチン血症に繋がる理由です。
高プロラクチン血症は、20~30代の女性を中心に増える傾向があり、性別に限らず、
(1)睡眠時間が短い人
(2)夜勤が多い人
(3)生活習慣が乱れがちな人
(4)ストレスをためやすい人
に発症が認められる傾向が高いとされています。
ミトコンドリア機能の低下も高プロラクチン血症の原因に
ミトコンドリアは糖質、脂質、タンパク質などのエネルギー源をATPというエネルギーに変える場所です。
甲状腺という工場長の指示でエネルギーを作るために働く作業員達です。
作業員のミトコンドリア達の働きが悪ければ、工場長の甲状腺は『働けー』と指示を出すために頑張ります。
※たまに、暴走して勝手に指示を出しまくる工場長もいますが、そうなった状態がいわゆる甲状腺機能亢進症です。
※逆に、社長が指示を出しても、『働けー』と指示を出せなくなってしまうくらい疲れてしまったのが甲状腺機能低下症です。
しかし、さっき言った通り甲状腺は下垂体社長の指示がないと働けません。
困った上司です。
そして社長も困ったやつです。
またプロラクチンまで働かせてしまうのですから。
おかげでこちらは高プロラクチン血症になっちゃったじゃないかという感じです。
また、低血糖症も自律神経の乱れに繋がるとお話ししました。
低血糖症の原因の一つにミトコンドリア機能の低下がありましたね。
そういった理由からも、ミトコンドリア機能の低下は高プロラクチン血症の原因になります。
ミトコンドリア・低血糖のお話はコチラ↓↓
妊活、体質改善!!〜細胞(ミトコンドリア)の機能を上げろ!!
自律神経を整えるには
では、どうしたら自律神経が整うのか?解説していきましょう!!
⑴睡眠の質を上げる
やはり睡眠はとても大事です。
睡眠の質が悪いと、本来睡眠中は副交感神経が優位になって体が休むようになるところ、交感神経が優位になって活動時と同じようになってしまいます。
下記の事に気を付けると良いでしょう
✔︎寝る前のスマホを辞める。
✔︎夜でも外の光が入ってくる環境なら遮光カーテンにする。
✔︎仕事で帰るのが遅くても、夜遅くにはご飯を食べない。
これは固形物を避けるだけでいいので、お味噌汁やサプリなどで栄養を摂るのは大丈夫
です。
それだけでも、寝起きの感じや、昼間のだるさが無くなったりして元気になってきます。
⑵体の炎症を取る
交感神経優位になっていると気づいていない人もいますが、肩こりや腰痛も慢性炎症の一つです。
食べ過ぎ飲みすぎ、外食が多いなどでお腹が張っている。
また、お通じが悪い、生理痛、花粉症、皮膚の痒み、鼻炎、ドライアイなどの症状があったりします。
炎症については以前の記事で詳しく解説していますので、そちらをご覧ください。
妊活、体質改善!!〜体の炎症を抑えて、精子・卵子を元気にしよう〜
⑶運動をする
運動が苦手な方も軽めの運動からで構いません。
運動をすると細胞が元気になってエネルギーをたくさん産めるようになってきます。
そうすると体力に余裕ができるのでリラックスできる時間も増えてきます。
⑷血糖値を安定させる
血糖値の乱高下が自律神経の乱れにつながります。
高血糖食は避けるようにしましょう。
✔︎寝起きが悪い
✔︎睡眠が浅い
✔︎明け方目が覚める
✔︎良く夢を見る
✔︎寝汗をかく
✔︎肩こり、顎関節症、頭痛がある
✔︎低血圧である
✔︎体温が低い、冷え性である
✔︎朝コーヒーを飲んで元氣を出す
✔︎15時〜17時くらいに調子が悪い、甘いものを欲する、コーヒーを飲みたくなる
などが当てはまる方は血糖値の乱れがあるかもしれません。
リブレという血糖測定センサーで測定するとハッキリします。
リブレはAmazonや楽天でも購入できるので、一度血糖値を計測してみるといいでしょう。
リブレセンサー
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リブレ読み取り装置
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読み取り装置は今はiPhoneであればアプリで読み取りができるので、購入の必要はありません(^ ^)
アプリのリンクはコチラ↓↓
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血糖値を安定させるには、小さいおにぎり(パン、小麦製品はN G)などを小分けにちょこちょこ食べるのがオススメです。
おにぎりの替わりに小匙一杯くらいの蜂蜜を一時間置きくらいに舐めるのも良いでしょう。
ファスティングもオススメです。
血糖値についてはコチラの記事でも解説しています
それでも安定しない方はビタミン・ミネラル・コエンザイムQ10などの栄養素が足りず、エネルギー回路を回せていない可能性が高くなります。
※サプリメントで補充するのが効率的ですが、サプリメントの質には注意しましょう
まとめ
✔︎自律神経の乱れが高プロラクチン血症を招く。プロラクチンは妊娠を妨げる働きがある。
✔︎自律神経を整えるには⑴睡眠の質を上げる⑵体の炎症を取る⑶運動をする⑷血糖値を安定させる
少し長くなりましたが、全部は無理!!て思っても、できることから少しずつチャレンジしてみてください(^ ^)